CNTフィルムヒーターの概要

CNTフィルムヒーターは、新素材であるカーボンナノチューブ(CNT)を発熱体とした、フレキシブル性の高い薄型の面状ヒーターです。

伝熱線タイプのヒーターとは異なり、面で発熱させることが可能です。
また、発熱素子が完全黒体に近いことから、遠赤外線などの輻射熱効果にも期待できます。

CNTフィルムヒーターの特長

■ 薄さ・軽さ・柔軟性の高さ

厚み0.3mm以下と薄く軽量で、高いフレキシブル性を持つ面状発熱体です。

■ 面全体が発熱する均熱性

熱線タイプのヒーターと比べて、面全体を均一に発熱させることができます。


■ 省エネ性 (ヒーター効率の良さ)

CNT(カーボンナノチューブ)はカーボン系発熱体で発熱素子が完全黒体に近似していることから、金属系発熱体よりも約4~5倍の遠赤外線を放射することが可能です。
面状発熱の伝熱と遠赤外線の輻射熱効果により、金属系発熱体に比べて省エネが期待できます。

CNTフィルムヒーター 赤外分光放射率比較
オレンジ:CNTフィルムヒーター、青:金属系発熱体

■ 熱応答性の高さ

ヒーター自体の体積が小さいため電圧印加後の立ち上がりが早く、熱応答性が高いことが特長です。

上図は規格品の参考温度データです。印加30秒~1分以内でその条件の飽和温度までほとんど達していることが見て取れます。

CNTフィルムヒーターの用途例

このような目的の方におススメです!
  • 面状ヒーターで遠赤外線の輻射熱効果を活用したい方
  • 面全体が発熱するヒーターに興味がある方
  • CNT(カーボンナノチューブ)に興味のある方

用途例

色の付いている事例は導入事例ページで紹介しています。

CNTフィルムヒーターの構造や基本仕様

CNTフィルムヒーターの基本構造

基本的には、発熱体となるCNT分散液(カーボンナノチューブ分散液)をPETフィルムやポリイミドフィルム上に印刷し、もう片面を絶縁フィルム等でラミネートした構造です。
CNT層の両端には、電流を均一に流すために平行な電極が必要になります。

CNTフィルムヒーター 仕様別 材料一覧
仕様 基材フィルム 抵抗体 電極 粘着層 (接着層) カバーフィルム
標準タイプ PET CNT・樹脂混合物 導電性ペースト アクリル系粘着 PET
低抵抗タイプ PET CNT・樹脂混合物
(低抵抗仕様)
導電性ペースト アクリル系粘着 PET
高耐熱タイプ ポリイミド CNT・樹脂混合物
(高耐熱仕様)
導電性ペースト シリコーン系粘着
or 熱硬化型接着層
ポリイミド

※上記は基本構成です。お客様のご要望により一部カスタマイズすることも可能です。(特注品)
※端子処理はラグ端子や圧着端子などをカシメて取付ける方法が基本となります。

CNTフィルムヒーターの基本仕様

CNTフィルムヒーターはお客様の使用目的や条件に応じて仕様をカスタマイズして製造しています。下記の仕様は参考程度にお考え下さい。

弊社CNTフィルムヒーター製品には、「標準タイプ」・「低抵抗タイプ」・「高耐熱タイプ」の3種類の仕様があります。

 
耐熱温度

標準タイプ:常用80℃以下 (瞬間100℃以下) ※旧高抵抗タイプ。
低抵抗タイプ:常用80℃以下 (瞬間100℃以下)
高耐熱タイプ:常用180℃以下 (瞬間200℃以下)
表面抵抗値
(シート抵抗値)
標準タイプ:約150Ω/□(square)
低抵抗タイプ:約30Ω/□(square)
高耐熱タイプ:約50Ω/□(square)
※ヒーターの端子間抵抗値は形状により異なります。
作製可能サイズ 最大:290mm × 450mm程度
最小:20mm × 20mm (実績ベース)

※要求されるヒーター温度や抵抗値によっても
 作製可否が分かれますので、詳細はご相談ください。
※電極(バスバー)はヒーティング部の両端に水平になるように配置する必要があります。
 特注サイズの場合でも水平電極にならない形状には対応することができません。
製品の厚み フィルム部:0.2 ~ 0.3mm程度
端子部:1~3mm程度(端子の種類による)
遠赤外線 [放射率] 55~90% ※金属系発熱体の場合、5~20%程度。
[範囲] 波長5nm ~ 20nm
[温度] 50℃評価放射率
※CNTメーカー調べ。
温度制御 CNTフィルムヒーター自体に温度制御機能(PTC機能)はありません。
別途、温度コントローラ(要温度センサ)による温度制御、電圧や電流調節による電力制御、
サーモスタットやPTCサーミスタ等の外部回路による制御が必要です。
防水に関して フィルムヒーターは防水ではなく、基本的に水中での使用は想定しておりません。
もし水中での使用をお考えの場合は、別途防水テープや防水シートで
ヒーター全面を覆うなどユーザー側での防水対策が必要です。

よくあるご質問(FAQ)

CNTフィルムヒーターを試せるサンプルはありますか?

評価用サンプルという位置付けで規格品(有償)をご用意しています。
規格品はサイズや形状、抵抗値、粘着テープの有無など様々な仕様でご用意していますので、ご要望に近い製品でお試し頂ければと思います。

規格品のお買い求め先

ヒートラボとの直接取引は可能ですか?また、販売代理店等はありますか?

特定の販売代理店は設けておりませんので、直接のお取り引きが可能です。また、共通の商社様がある場合は商社経由でもお取り引き可能です。任意の商社経由の場合でも検討させて頂きますのでお問い合わせ下さい。

CNTフィルムヒーターの納期はどの位ですか?

ヒートラボWebショップから規格品を御注文頂いた場合は、ご入金確認後、1~2週間程度で出荷可能です。なお、数量が多い場合や受注状況によっては更にお時間を頂く場合がありますので、お急ぎの場合は事前にお問い合わせ下さい。

フィルムヒーターを特注される場合は、製作するヒーターの仕様や数量等によって納期が異なりますのでお問い合わせ下さい。

CNTフィルムヒーターの特注品は依頼できますか?

CNTフィルムヒーターの特注品は法人様、大学・研究機関様、個人事業主様からのご注文のみ承ります。
初回は試作扱いでの対応となります。

大変申し訳ありませんが、現在、個人様からの特注品のご注文は承っておりません。
※規格品ヒーターの端子変更やケーブル取付け等のカスタム品作製は対応可能です。

特注品は最低何枚から対応可能ですか?

ヒーター仕様を特注で依頼される場合、数量は最低1枚から承ります。
但し、1枚の作製だけでも設計費や版代など初期費用が必要になりますので、数量が少ない場合は合計金額が割高になってしまう可能性がございます。
詳細な金額は別途御見積りとなり、仕様決定後に算出可能です。
まずは要求仕様や条件をご教示頂き、作製可否を検討した上での見積対応となりますので予めご了承下さい。

CNTフィルムヒーターに穴あけ加工はできますか?

CNTフィルムヒーターに穴あけ加工をすることは可能です。
ただし、穴あけをすると電流の流れが変わるため均熱性が低下し発熱ムラが生じます。穴あけの位置や大きさによっても発熱ムラの状況は変わりますので、使用される環境下でご評価をお願い致します。なお、電極(バスバー)部分に穴あけすることはできません。

問い合わせ時にはどのような情報があれば作製可否を検討して頂けますか?

初回のお問い合わせ時に下記情報をご教示頂けるとスムーズに対応することができます。

  • ヒーターの用途や目的
  • 作製したいヒーターの形状やサイズ
  • 印加電圧(または可変できる電圧の範囲)
  • 使用する電源に電流や電力の上限があればご教示ください。
  • 要求温度や希望抵抗値、希望ワット数
    ※要求温度:何℃の環境から、何℃まで昇温させたいのか。
  • その他加工的なご要望(リード線を何m付けて欲しい、粘着テープを貼って欲しい等)

※初回から上記項目がすべて回答できない場合も多々あるかと思います。その場合は必要に応じて都度確認させて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

評価用サンプル(規格品) 一覧

ヒートラボのCNTフィルムヒーター製品をまずは評価したい、味見したいという方向けに、評価用サンプル(規格品)をご用意しています。製品1枚~ご購入頂けますので、お気軽にお買い求め下さい。

ご購入は下記リンク先のWebショップから、あるいは型番及び数量をご連絡頂き御見積りも可能です。御見積りご希望の際はお問い合わせ下さい。

CNTヒーター (標準タイプ) 規格品リスト

耐熱80℃(PET基材)標準タイプ

外形サイズ
(mm)
端子間
抵抗値
参考温度データシリーズ名
(商品ページへ)
50×50116.6Ω有りCNTN-50-50S
50×30018.2Ω有りCNTN-50-300L
100×100125.0Ω有りCNTN-100-100S
100×200281.2Ω有りCNTN-100-200S
150×150129.4Ω有りCNTN-150-150S
150×21091.7Ω有りCNTN-150-210L
210×300201.2Ω有りCNTN-210-300S

※シート抵抗値 約150Ω/□(Square)。抵抗値公差は±20%です。
※旧CNTフィルムヒーター 高抵抗タイプ。

CNTヒーター (低抵抗タイプ) 規格品リスト

耐熱80℃(PET基材)低抵抗タイプ

外形サイズ
(mm)
端子間
抵抗値
参考温度データシリーズ名
(商品ページへ)
50×5023.3Ω有りCNTL-50-50S
100×10025.0Ω有りCNTL-100-100S
100×20056.2Ω有りCNTL-100-200S
150×15025.8Ω有りCNTL-150-150S
150×21018.3Ω有りCNTL-150-210L

※シート抵抗値 約30Ω/□(Square)。抵抗値公差は±20%です。

CNTヒーター (高耐熱タイプ) 規格品リスト

高耐熱180℃(ポリイミド基材)

外形サイズ
(mm)
端子間
抵抗値
参考温度データシリーズ名
(商品ページへ)
50×5038.9Ω有りCNTPI-50-50S
50×3006.1Ω有りCNTPI-50-300L
100×10041.7Ω有りCNTPI-100-100S
100×20093.8Ω有りCNTPI-100-200S
150×15043.2Ω有りCNTPI-150-150S
150×21030.6Ω有りCNTPI-150-210L
210×30067.1Ω有りCNTPI-210-300S

※シート抵抗値 約50Ω/□(Square)。抵抗値公差は±20%です。

特注品のお問い合わせ~フィルムヒーター製造までの流れ

※上記は一例であり、お客様のご要望あわせて臨機応変に対応致します。
※一点物の作製、試作のみも対応致します。

まずはお困りの内容をご相談下さい。054-689-0495受付時間 10:00-17:00(土日・祝日除く)

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